アジア・アウトリーチ・2022 年 6 月祈祷課題イラク

アジア・アウトリーチ 2022 年 6 月祈祷課題



今月は「イラク」を覚えてお祈りください

 イラクは、中東・西アジアの連邦共和制国家である。首都はバグダッドで、サウジアラビア、クウェート、 シリア、トルコ、イラン、ヨルダンと隣接する。古代メソポタミア文明を受け継ぐ土地にあり、世界で 3 番目 の原油埋蔵国である。

イラクの経済・政治・宗教について

 イラクは昔から原油大国として経済を保ってきている。フセインの独裁政権下では原油による莫大な収 益が戦争兵器製造のために用いられて いた。近年では、イランとの紛争や2回の湾岸戦争によって経済 成長が 鈍化している。原油による経済をどのように配分していくかが政治的な課題である。長年に わたる 独裁支配と戦争によって破壊されたインフラを整えていくには 数十年もかかると言われている。さらに、政 治的な腐敗と不安定さを どのように安定 化させたらよいか 。失業率も 18%-30% にものぼっているとの統 計があるため、若い世代は将来に対して 大きな不安を 覚えている 。
 近年のイラクのアラブ福音派の出現(現在 5 万人以上 )は 祈りへの答えである。彼らの多くはイスラム教 徒であり、この中には過激派出身の者も多数含まれる 。 クリスチャンによる証や ラジオ 放送、そしてキリス トの夢や幻 を 見て救いに導かれている者が多数いる。教会の指導者たちの中には、国を脱出する者や、 過激派イスラム教徒の標的にされている者がいる 。

イラクのその他の情報

面積:438,317 ㎢ (日本の約 1.16 倍) 人口: 41,179,351 (日本の 約 33% 2020 年時点)
宗教:
イスラム教  95.61%
キリスト教  1.59%
その他    1.90%
無宗教    0.60%


「まことに、主はこう仰せられる。『勇士のとりこは取り戻され、横暴な者に奪われた物も奪 い返される。
あなたの争う者とわたしは争い、あなたの子らをこのわたしが救う。』 」イザヤ49:25

祈 祷 課 題
イラクの将来を覚えて

 イラクの将来を覚えてフセイン政権 がなくなってしばらく経つが、イラクにはまだ 解決されるべき課題が山積している。

1)安定した近代的な政府が確立されるため に多数ある宗教の考え方と民族間の違いを一つの国とし てまとめつつ、経済的な安定と信教の自由を約束すること が求められている。無法や内紛が国を壊し続 けて おり人々の将来を不安にさせている。神様のみこころにかなった 、 天来の知恵 をもって 国を 導く 指導者が必要だ 。
2)数十年間にもわたる戦争の傷からのいやし―
 イラクに住む人々はほぼ全員が戦争による傷を負っ て いる。フセイン氏による残虐的な独裁やイラクの問題を 解決するべく介入した国連が もたらした被害や 傷はいまだに癒えていない。このようなところにこそ福音が必要とされている。イエスの福音が自由に伝 えられるための門が開かれていくように祈り続けなければならない。
3)政治と社会における腐敗―
 イラクは世界の中でも最も 政治的腐敗の ひどい国の一つとされている。 これによって戦争からの復興や社会の発展が非常に遅れている。
4)弱い者たちが特に傷ついている―
 繰り返される内紛や戦争によって推定60 万 人がいのちを失って おり、 2 00 万人もの人々が住む場所を失っている。 国民の半数以上は貧困生活を強いられている。 多くのイラク人女性たちは強制結婚、誘拐、暴力や強姦によって苦しんでいる。女性たちが支援を受け られる仕組みが社会の中に確立されていない。しかも、イスラムには女性を助けて 保護するという考えが ない。主イエスの愛が伝えられ、 この悲惨な状況に介入していく手段や仕組みが必要とされている。

 子どもたちも多くの傷を負っている。度重なる紛争は子どもたちの心に大きな不安や恐れを生じさせて いる。子どもたちの多くは学校にいけないままでいる。半数にものぼる子どもたちはきれいな飲み水さえ 満足 に飲めていない。子どもたちの中には栄養失調で苦しんでいる者も多い。 数十万人という子どもたち は戦争避難者として 国内や国外で暮らしているが、その生活環境はとても悪い。子どもたちが福音を通し てイエスの愛によっていやされていかなければならない。

もどります。


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