アジア・アウトリーチ・AR212


宣教はいつから始めるべきか?


180°フォースクエア福音教会:レムエル・イー牧師


 大宣教命令は教会がどれだけ大きくなったら初めるべきでしょうか? いいえ、大宣教命令は決して、大きな会衆をもつ 教会のために限定されているのではありません。すべての教会はこの命令を果さなければいけません。世界中のすべての人に 福音を届け、彼らをイエスの弟子とすることは主イエスからの命令だからです。このためには、あらゆる民族の中に神の国の ための弟子をつくり、増やしていかなければいけません。そうすれば弟子となった彼らが、自国民に福音を浸透させ、新しい 弟子を育て、その次の世代の弟子も育て、世代を超えて霊的に増え続けて行くことができるのです。私たちの証を確かなもの とするために、福音を伝えて、聖霊によって導かれ、働く弟子をつくっていく人々を動員し、展開させなければなりません。

基金と友を募る

 宣教の資金を作りだすことは、最も具体的なことであり、宣教の資源としてよく語られてきたことです。ところが、献金支 援者を宣教のパートナーにすることができれば、それはなお良い事です。私の両親は宣教師ですが、宣教地で働いてすでに 10 年以上になります。苦しかった時には神にある友が慰めとなり、神が必要を満たして下さることを信頼した時には、裏切 られたことがなかったのです。神の働きが神の方法で進められる時には、神が満たしてくださるからです。私の教会は個々の 宣教師をサポートする一方、加盟している宣教団体の活動に国内外を問わず支援しています。マレーシアのフォースクエア福 音教会に加わっている私たちは、合同の祈祷会の時に、牧師たちとの交わりを持っており、これらの集会で様々な必要のため に祈り合っています。ある教会が何かに不足していても、私たち全体には十分あって、補うことができるでしょう。私たちの 教会からは賛美チームを派遣し、どこかの教会で奉仕し、地域教会の賛美チームに学びを提供することができました。私たち の教会は小さいですが、力強い賛美チームがあり、彼らが他教会に出向くことで神様からいただいている賜物を分け与え、祝 福しあうことができるのです。

賜物と情熱

 私の教会はほぼ若い青年世代によって構成されているので祝福されています。彼らは社会における正義に対して強い関心を 持っており、自分たちの社会に何か貢献できないかと願っています。このために私たちの教会からチームをタイのマエソトに 送り出し、不正な人身取引の被害にあった子どもたちを助けるミニストリーに参加出来ました。子どもたちに寄り添って彼ら の家で共に祈ることができました。ある子どもたちにはトラウマがあったので、距離を保たなければいけませんでしたが、子 どもたちがもう一度大人に信頼できるようにと願って仕えました。子どもたちと働くことができ、伝道集会をタイとミャンマー の国境で持つこともできたのです。
 強い正義感に駆られて、私たちの国マレーシアに避難してきたミャンマー亡命者たちに対して何かできないかと思いまし た。そこでぴったりの人が与えられ、ミャンマー人4 人とともに新しいミニストリーを始めたのです。今日20 名のミャン マー人が毎日曜日の午後に集会を持っています。経済的な負担はほとんどありませんでした。少しばかりですが、この集会の リーダーに毎月謝礼を渡し、負担を少しでも軽くしています。私たちは教会の同じ空間と設備を共有しています。小さな教会 の牧師として多くのことを手伝うことがあり、文化の違いによる衝突も時たまありました。しかし彼らが1 周年をお祝いし た時には、働きの実を見てとても励まされました。
 神が私たちの教会に与えてくださっている賜物を見て、社会の中に出て行き、教育的な働きをするようにさえなりました。 若い世代の人たちがお金を賢く使うことができるようにと願って、簡単な経済セミナーをもつようになりました。これを始め て間もなくですが、クリスチャンではないのに、ボランティアとして時間をささげてこの働きに参加した者が数名いました。 まさに一石二鳥ということだったのです。

宣教に関わることと、宣教的であること

 私たちの教会は小さいですが、与えることと出ていくことの両方を実践しています。小さな教会が宣教にどのように関われ ば良いのかを模索するよりも、すべての教会が「宣教しよう!」という考えを持つべきであると思います。私たちは、教会とし て目と心を開いて、たえず私たちの回りの開かれたドアから入っていこうとし、神の宣教地において収穫を刈り取らなけれ ばならないとの神の召しに注意深くありたいのです。



アジア・アウトリーチ

アジア・アウトリーチ・ジャパン・・・アジア・リポート No.212

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JULY - SEPTEMBER 2015.