AO モンゴルは、数年前から聖書に基づいた実際的で健全な価値観を教える“ライフ・スキルズ・バリュー・エデュ ケーション（LSVE）プログラム”を公立の学校で展開してきました。当初は、非行少年・少女たちを更生させると いう目的で、クリスチャンの教師が祈りをもって取り組みました。それが驚くべき効果を現したのです。
　そして2015 年から2016 年にかけて、更に活動の幅を広げることができました。地方自治体教育部の要請により、 ウランバートルとナライク町にある学校の6 年生から8年生までの生徒たちがこのプログラムに加えられることと なったからです。ナライク町では4 校にて18 の授業を開くことができました。また、ウランバートルでは6 校に て44 もの授業を開くことができました。合計で2,132 人の子どもたちが参加したことになり、前年に比べて参加者 が2 倍に伸びたことになります。子どもたちやその家族、学校の職員や役人たちに大きな影響を与えていることに驚 き、感謝しています。
　聖書に基づいた実際的で健全な価値観LSVE のプログラムを教えているのは、5 名の正規職員と1 名の非常勤職 員です。１回の授業の長さは40 分で、この時間内に職員が子どもたちと個人的に触れ合う時間は限られています。 そのために私たちは現地の教会と協力して、放課後に教会でも同様の授業を持っているのです。教会では学校で開催 されている授業の延長授業として「ライフ・スキルズ・クラブ」を持っています。この活動を通して、子どもたちと より親しく触れ合う機会が与えられています。

プログラムの生徒の一人、ムンクバトさんのあかしをお聞きください。

　「私は以前、とても反抗的で他の子どもたちとよくケンカしていました。ですが、『ライフ・スキルズ』のプログ ラムはとても良くて、楽しんで参加できました。同級生とケンカせずに生活することの大事さを学んだことで、クラ ス内での争いが減りました。私にはいくつかの悪い習慣があって、それらを変えなければなりませんでしたが、少し ずつ悪い習慣を捨てることができました。以前は、大した目標を掲げないまま学校に行っていました。今は成長して、 自分なりの目標をもって学校に行っています。他の人とけんかや口論はすべきではないと思います。私はライフ・ス キルズ・プログラムで学んだことによって少しずつ変わることができています。」

今度は、生徒の保護者のあかしをお聞きください。

　「自分の子どもに健全な価値観を教えることがどういうことかが分かりませんでした。そんなある日、息子の教科 書やノートの中に「ライフ・スキルズ」と書かれたテキストを見つけました。息子にこの本は何かと尋ねると、彼は ライフ・スキルズ授業とそれがとても楽しい授業であることを教えてくれました。私たちは品性や人格を教えなけれ ばなりません。モンゴルの学校は学術的な学びを重んじていますが、生活に健全な価値観を養うことも重要です。私 は息子の練習ノートを見て、多くのことを学びました。ライフ・スキルズ授業に感謝しています。」
　「娘はライフ・スキルズ授業を受けるようになってから、親の言うことをとても良く聞くようになりました。特に先 生や両親のことばに従うことの大切さをこの授業で学びました。娘は他の科目に比べて、ライフ・スキルズ授業を 好んでいるようです。私たちの学校に来てくださっていることを感謝しています。もし可能なら5 年生にもこの授 業を開いて欲しいです。それは、私の次女が5 年生だからです。私たちの息子や娘たちを助けてくださってありが とうございます。私たちはLS クラブにも参加し保護者向けの活動にも加わっています。本当にありがとうございます。」
　「私はいつも息子のライフ・スキルズ教科書に目を通しています。息子のノートにはとても良いことがたくさん書 かれてあります。例えば、彼は自分の夢について書いています。息子は一年生の時から同級生をいじめていました。 しかし、彼はそれが悪いことであって、いじめるよりもむしろ赦すべきであることを学びました。彼はある日、同級 生たちに自分がしていた悪いことを告白して、赦してくれるようにとお願いしました。同級生たちは多くの涙を流し ながら息子の話を聞いて彼を赦してくれたのです。同級生たちはメガネをかけていた私の息子をよくからかっていま した。しかし、ライフ・スキルズ授業を受けて、そのようにいじめることは悪いことであることを学び、互いにいじ めあうことがなくなったのです。私と息子とはライフ・スキルズについてたくさん話しています。息子が受けたの と同様な授業を他校や違った学年でもしていただきたいです。ライフ・スキルズの授業は多くの子どもたちの助けと なっています。」