迫害を受けてでも、大宣教命令に従ってイエス・キリストの福音を携えて、ブータンの隅々まで遣わされているキ リストの勇士のゆえに、神を賛美したい。神はご自身のご計画を実行するための器として、忠実な勇士たちを起こし てくださった。この勇士たちは、すべてのブータン人の人生が永遠に変えられるべく、神の愛と救いのメッセージを 伝えるために、疲れることなく働き続けている。ブータンのクリスチャンたちが暴力的な攻撃を受けることこそない が、政府や社会から差別というかたちで迫害を経験している。クリスチャンたちは、地下において信仰生活を保って いる。教会堂や、キリスト教式の墓地や、クリスチャン書店をもつことは禁じられている。ある牧師は次のように 言った。「あなたがクリスチャンであることをブータン政府が見つけたら、ブータン人としての特権がすべてはぎ取 られてしまうので、あなたには自由が完全になくなりますよ」と。クリスチャンが自宅で信仰生活を実践することは 認められていても、公の集会や伝道活動は禁じられている。

　政府権力はいたるところにスパイを配置しているために、ブータンにいる主の勇士たちは、だれを信用すればよ いかが分からず大変な生活を強いられている。2015 年にはタンディン牧師が日曜礼拝中に拘束された。牧師は「ア バヴ・オール」というゴスペル音楽の動画を用いて、人々に神への礼拝を促しているところを、近所の人に報告され たのだ。駆けつけた警察はタンディン牧師のパソコンと、近々放映する予定だった３つのクリスチャン映画について のスケジュールが記録されているハードディスクを押収した。ブータン政府の許可なくこれらの映画を放映しようと した計画は罰則の対象になると言った。タンディン牧師には禁錮３年の刑が宣告された。

　政府はキリスト教が広がっていくことを抑制しようとしているにもかかわらず、主の勇士たちの努力は無駄になっ ていない。僻地にある多くの村々には家の教会が開拓されており、イエス・キリストの福音が届けられている。神は、 いのちをかけて福音を伝える人々をおこしてくださっている。メディアはヒマラヤに囲まれているこの小さな王国で 起こっている神の奇跡について、何も伝えていない。しかし、勇敢な勇士たちを通して神は力強く働いており、イエ ス・キリストの救いに至らせる恵みによって人々の人生は変えられている。

　ブータン女性のリア・チェトリさんは深刻な心臓の問題を抱えていた。ブータンの医師たちは彼女が直ぐにカル カッタにいって心臓手術を受けるようにと勧めた。手術を受ける前に死んでしまうのではないかと考えたリアは、ひ どく恐れて落ち込んだ。手術を受けるには多額の資金が必要だったので、余計落胆したのだ。そんなある日、彼女は リキトゥングにいる牧師が、いやしのために祈り、神は聞いてくださり助けてくださることを聞いた。そこで彼女は ご主人と一緒に出掛けてラザルス牧師に出会った。心臓の問題について聞いた牧師は同情心に満ち溢れて、神の愛、 神の平安、そして神のいやしのともなう福音を伝えた。リアさんは手術を受けずに神にいやされるように祈ってほし いと、ラザルス牧師にお願いした。リアさんはラザルス牧師とともに祈り、神のことばを聞いて、まだその病気から いやさられる前に、イエス様を主として心に迎えた。一か月後、彼女が病院に行くと、医師たちは驚いた様子だった。 それはエコーのテストの結果で彼女の心臓が良い状態にあることが分かったからだ。医師たちは当惑していたが、イ エスによっていやされたと知ったリアは喜びに満ち溢れたのだった。

　いやされたことが分かった一か月後、リアとご主人は村の近くの川辺に立っていた。受洗式だとばれることがない ように、あたかもピクニックのために来ていたとカモフラージュした。リアは受洗したのだ。これは一月でとても 寒く、川の水も凍りつくほどに冷たかった。いやされたばかりだったので、ご主人はリアさんをとても心配していた。 ラザルス牧師は二人がイエスを信じてイエスを信頼するようにと励ました。リアさんがラザルス牧師の手を強く握り ながら川に入っていくときに、リアさんのご主人はふたりの間に立っているイエスの幻を見た。イエスの幻を見たご 主人は驚きのあまりにその場にひれ伏した。牧師はリアさんを数秒だけ浸水させてバプテスマをほどこした。しかし、 リアさんが水から上げられると、信じられないことに彼女は意識を失っていて心拍が止まっていた。ご主人やその場 に居合わせていた全員が急いで川に入りリアさんのいのちが助かるようにと懇願した。しかしこのことは神の栄誉と 栄光のために用いられた。6 分から8 分後にリアさんは全員が泣いているところに目を覚ました。水の中から美しく 輝く青い光を見て、彼女の霊がその光に向かって引き上げられて神の臨在を感じたと彼女は顔を輝かせながら話して くれた。もっとそこに残りたかったが戻らなければならなかった。彼女は生きている神のあかし人であり、彼女の家 族全員が主イエスを救い主として信じている。ブータンにはこの他にも多くの奇跡やしるしがおこっており、イエス を信じる人が多く起こされている。

　最近、ラザルス牧師の教会員が未熟児を出産した。母親がまだ7か月の時に陣痛が始まり、子ども は致命的な状態で生まれてきた。医師たちはこの子どもが生き続ける可能性はとても低いことをその 子の両親に伝えた。両親はすぐさまラザルス牧師に電話して祈ってくれるようにお願いした。ラザル ス牧師が子どもの祝福といやしと力を祈ったところ神が未成熟で生まれたこの子どもをいやしてくださった。今この 子どもは３か月だが、十分な力と健康を保っている。主は賛美されるべきかな！

　主をあかしする勇士たちは、緊急な祈りと経済的な支援を必要としている。神が彼らに用意されている課題は非常 に大きく、私たちが彼らを支援しなければ、誰が代わりに行ってくれるのだろうか。ブータンの信仰の勇士たちを送 り出す、あるいは支援する主の招きに応えてくださる方はいるだろうか。ブータンの勇士たちが大宣教命令を自国で 果たしていくために助けてくださいませんか？ この世界に対する神の嘆きはいよいよ大きく緊急になっている。失わ れた者たちが救われることを神は切に願っておられるのだ。